2025/10/23
Garmin epix Pro (Gen 2) 徹底レビュー Instinct 3 & Forerunner 570と比較【購入前に必見】

目次
epixシリーズについて

epixシリーズは、ガーミンのマルチスポーツウォッチラインの中でも、特に鮮やかなAMOLEDディスプレイと地図機能の充実度で評価されているモデルです。
シリーズの特徴は、高度なトレーニング機能をFenixシリーズと同等に備えつつ、美しいAMOLEDディスプレイで優れた地図表示を実現している点にあります。
初代Garmin Epix (Gen 1)は2015年に登場しましたが、当時の技術では重量や消費電力の課題がありました。しかし、AMOLEDディスプレイ技術の進化により、2022年にEpix (Gen 2)として復活を果たしました。そして2023年5月に発表されたEpix Pro (Gen 2)は、さらなる機能強化を実現したモデルです。
epixシリーズの位置付け
ガーミンのラインナップの中で、epixシリーズは以下のような位置付けとなっています:
- ● Fenixシリーズ:タフネス重視、長時間バッテリーを特徴とする。ディスプレイは、従来のMIP(Memory-in-Pixel)に加え、AMOLED(有機EL)ディスプレイ搭載モデルも標準的なラインナップとして展開されている。
- ● epixシリーズ:美しいAMOLEDディスプレイ、Fenixシリーズと同等の機能、優れた地図表示を特徴とする。
- ● Forerunnerシリーズ:ランニング・トライアスロンに特化し、軽量設計が特徴。
- ● Venuシリーズ:ライフスタイルとスタイリッシュなデザインに焦点を当てている。
これらのモデルを比較すると、epixは「本格的なアウトドアアクティビティと美しいディスプレイの両立」を求める方に適しています。
他epixシリーズとの違い
Epix Pro (Gen 2)への進化

2022年発表のEpix (Gen 2)から、2023年5月発表のEpix Pro (Gen 2)では、以下の点が強化されました。
1. サイズバリエーションの拡大
- ● Epix (Gen 2):47mmサイズのみ
- ● Epix Pro (Gen 2):42mm、47mm、51mmの3サイズ展開
手首のサイズに合わせて選べるようになったのは、大きな改善点です。
2. センサーのアップグレード
- ● Epix (Gen 2):Elevate Gen 4心拍センサー
- ● Epix Pro (Gen 2):Elevate Gen 5心拍センサー
Elevate Gen 5は、より高精度な心拍測定とHRVステータス測定を実現しています。
3. 新しいトレーニング指標の追加
Epix Pro (Gen 2)では、以下の新指標が追加されました:
- ● ヒルスコア:登坂能力を定量的に評価。
- ● エンデュランススコア:持久力を総合的に評価。
これらの指標は、長距離ランナーや登山愛好家にとって、トレーニング計画を立てる上で非常に有用です。
4. LEDフラッシュライトの搭載
Epix Pro (Gen 2)の全モデルに、調整可能な明るさのLEDフラッシュライトが内蔵されました。これはFenix 7Xシリーズで初めて導入された機能で、夜間のアクティビティでの安全性を高めます。
5. ストレージ容量の増加
- ● Epix (Gen 2)スタンダードエディション:16GB
- ● Epix (Gen 2)Sapphireエディション:32GB
- ● Epix Pro (Gen 2)全モデル:32GB
音楽ファイルや地図データをより多く保存できるようになりました。
6. スキーリゾートマップのプリロード
Epix Pro (Gen 2)には、2,000箇所以上のスキーリゾートマップがプリロードされています。ウィンタースポーツ愛好家にとって、これは大きなアドバンテージでしょう。
価格見直し後の選択肢|高機能モデルの魅力再発見
【価格の見直し】高機能モデルがより明確な選択肢に

Garminウォッチのラインナップは、数カ月前の価格見直しにより、その魅力がさらに高まりました。これにより、高性能なマルチスポーツウォッチが、以前にも増してお求めやすい価格帯で展開されています。
特に、圧倒的なバッテリー持続力と軍事レベルの耐久性を持つInstinct 3 Tactical Dual Powerは、その強力な機能に対して価格が戦略的に設定され、コストパフォーマンスの面で大きな優位性を持ちました。
最高峰の機能を持つEpix Pro (Gen 2)は揺るぎないフラッグシップモデルですが、Instinct 3やForerunner 570といったモデルがユーザーの予算と用途にさらに寄り添った価格になったことで、お客様のニーズに最適な一本を選ぶ際の基準がより明確になりました。
価格が改定された今、各モデルの機能と価値のバランスを改めて比較し、ご自身のスタイルに合ったモデルを見つけましょう。
Instinct 3、Forerunner 570との比較

ここからは、用途の異なる同価格帯の3モデルを比較してみます。
基本スペック比較表
| 項目 | Epix Pro (Gen 2) | Instinct 3 Tactical Dual Power | Forerunner 570 |
|---|---|---|---|
| 発売時期 | 2023年5月 | 2025年5月 | 2025年6月 |
| サイズ | 42mm, 47mm, 51mm | 45mm, 50mm (47mmなし) | 42mm, 47mm |
| ディスプレイ | AMOLED | MIP Solar (モノクロ) | AMOLED (カラー) |
| 重量(代表値) | 70g~78g(47mm) | 52g (45mm) / 58g (50mm) | 42g (42mm) / 50g (47mm) |
| レンズ素材 | サファイアクリスタル / Corning® Gorilla® Glass | Power Glass (ソーラー充電対応) | Corning® Gorilla® Glass 3 |
| ベゼル素材 | ステンレススチール / チタン | 繊維強化ポリマー / アルミ | アルミニウム |
| 防水性能 | 10 ATM (100m) | 10 ATM (100m) | 5 ATM (50m) |
| 価格(税込) | 104,800~154,000円 | 71,800~95,800円 | 89,800円 |
用途別の特徴比較

Epix Pro (Gen 2):マルチスポーツ・アウトドア総合モデル
Epix Proは、ガーミンの最高峰機能を詰め込んだオールラウンダーです。
主な特徴
- ● 鮮やかなAMOLEDディスプレイ
- ● プリロードされた詳細な地形図
- ● 2,000以上のスキーリゾートマップ
- ● ClimbPro(登坂情報)
- ● ヒルスコア、エンデュランススコア
- ● LEDフラッシュライト
- ● 32GBストレージ
バッテリー持続時間
- ● 42mm:スマートウォッチモードで最大10日間(ジェスチャー時)、6日間(常時表示)。GPSモードで最大28時間(ジェスチャー時)、20時間(常時表示)。
- ● 47mm:スマートウォッチモードで最大16日間(ジェスチャー時)、6日間(常時表示)。GPSモードで最大42時間(ジェスチャー時)、30時間(常時表示)。
- ● 51mm:スマートウォッチモードで最大31日間(ジェスチャー時)、11日間(常時表示)。GPSモードで最大82時間(ジェスチャー時)、58時間(常時表示)。
登山、トレイルランニング、スキー、トライアスロンなど、様々なアウトドアアクティビティに本格的に取り組む方に適しています。
Instinct 3 Tactical (Solar):タクティカル・長時間駆動モデル
MIL-STD-810準拠の堅牢性と、ソーラー充電による驚異的なバッテリー持続時間が特徴です。
主な特徴
- ● ソーラー充電(十分な日光があればスマートウォッチモードで理論上無限のバッテリー持続が可能)
- ● MIL-STD-810準拠の耐久性
- ● 専門的なタクティカル機能(ステルスモード、キルスイッチ、ジャンプマスター、デュアルポジションGPSフォーマット)
- ● 夜間視認装置対応
- ● グリーン/ホワイトLEDフラッシュライト
- ● ラッキング(荷重入力可能)アクティビティ
バッテリー持続時間(50mm Solar)
- ● スマートウォッチモード:理論上無限(十分な日光がある場合)
- ● GPSモード:最大60時間(ソーラー充電で最大260時間)
タクティカルエディションの特殊機能は、軍事・法執行機関の方や、極限的なアウトドア環境で活動する方を想定した設計です。「充電を気にせず長期間使いたい」というニーズに応えるモデルです。
Forerunner 570:ランニング・トライアスロン特化モデル
ランニングとトライアスロンに特化した、軽量でコストパフォーマンスに優れたモデルです。
主な特徴
- ● 明るいAMOLEDディスプレイ
- ● 軽量アルミニウムベゼル
- ● 内蔵マイク・スピーカー
- ● Garmin Coachトレーニングプラン
- ● トレーニングレディネス
- ● 手首ベースのランニングパワー
- ● マルチバンドGPS
バッテリー持続時間(47mm)
- ● スマートウォッチモード:最大11日間
- ● GPSモード:最大18時間
この仕様から、Forerunner 570は「ランニング中心のトレーニングを行い、スマートウォッチ機能も活用したい」という方に最適化されたモデルです。
価格と価値の比較
コストパフォーマンスの視点
- ● Forerunner 570(89,800円):ランニング特化でコストパフォーマンスが高い。
- ● Instinct 3 Tactical Dual Power(71,800~95,800円):バッテリー持続時間と耐久性でコストパフォーマンス良好。
- ● Epix Pro (Gen 2)(104,800~154,000円):総合力では最高だが、価格も最高。
価格差を考えると、Epix Proは以下の点で価値を提供しています:
- ● プリロードされた詳細な地形図と高度なナビゲーション機能。
- ● サファイアクリスタルレンズ(傷つきにくい)。
- ● ヒルスコア、エンデュランススコアなどの高度なトレーニング指標。
- ● 2,000以上のスキーリゾートマップ。
- ● より大きなストレージ(32GB)。
これらの機能を必要とする方にとっては、価格差に見合う価値があるでしょう。
ディスプレイの比較

ディスプレイの違いは使用感に大きく影響します。
Epix Pro & Forerunner 570(AMOLED)
- ● 鮮やかで美しい表示。
- ● 地図やデータフィールドの視認性が高い。
- ● 屋内でも見やすい。
- ● バッテリー消費はMIPディスプレイよりも大きい。
Instinct 3 Tactical (Solar)(MIP Solar)
- ● 直射日光下での視認性が優れる。
- ● 消費電力が少ない。
- ● ソーラー充電と組み合わせることで長時間駆動が可能。
- ● AMOLEDほど鮮やかではない。
AMOLEDの美しさは特に地図表示で際立ちます。一方、MIPソーラーは屋外での視認性とバッテリー持続時間で優位です。
重量と装着感

軽量性では:
- Forerunner 570(47mm):50g
- Instinct 3 Tactical (Solar)(50mm Solar):58.1g (45mm: 51.9g)
- Epix Pro (Gen 2)(47mm):70g(チタンモデル)
睡眠トラッキングや長時間装着を考慮すると、軽量なForerunner 570は快適でしょう。一方、Epix Proの重厚感は高級感と堅牢性の証とも言えます。
地図とナビゲーション機能

Epix Pro (Gen 2)
- ● フルカラーの詳細な地形図がプリロード済み。
- ● 2,000以上のスキーリゾートマップ。
- ● ターンバイターン方式ナビゲーション。
- ● ClimbPro(登坂情報)。
- ● カスタマイズ可能な地図レイヤー。
- ● Dynamic Round-Trip Routing(往復コースを生成し、ルートを外れた場合に再計算)。
- ● TracBack(来た道を戻る)。
- ● 分割画面地図表示。
- ● 地図オーバーレイ。
- ● デュアルグリッド座標。
Instinct 3 Tactical (Solar)
- ● 基本的な方向案内。
- ● TracBack(来た道を戻る)。
- ● デュアルポジションGPSフォーマット。
- ● ウェイポイント投影。
- ● 詳細な地形図はプリロードされていません。
Forerunner 570
- ● 基本的なルートナビゲーション。
- ● ブレッドクラムトレイル。
- ● ターンバイターン方式ナビゲーション。
- ● フルカラーの詳細な地形図はプリロードされていません。
地図機能の充実度では、Epix Proが圧倒的です。未知のトレイルや山岳地帯でのナビゲーションを重視する方には、この差は大きいでしょう。
専門機能の比較
ランニング機能
- ● Epix Pro:上級ランニング機能全般を搭載。
- ● Forerunner 570:ランニングに最適化(Garmin Coachプラン、手首ベースのランニングパワー、トレーニングレディネスなど)。
- ● Instinct 3 Tactical:基本的なランニング機能。
タクティカル機能
- ● Epix Pro:基本的なタクティカル機能を一部搭載。
- ● Instinct 3 Tactical:専門のタクティカル機能(ステルスモード、キルスイッチ、夜間視認装置対応、ジャンプマスターなど)。
- ● Forerunner 570:タクティカル機能なし。
スキー・ウィンタースポーツ
- ● Epix Pro:2,000以上のスキーリゾートマップを搭載。
- ● Instinct 3 Tactical:基本的なスキー機能。
- ● Forerunner 570:基本的なスキー機能。
Epix Pro (Gen 2)のスペック

基本仕様
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| ディスプレイ | 42mm: 1.2インチ AMOLED (390×390ピクセル) 47mm: 1.3インチ AMOLED (416×416ピクセル) 51mm: 1.4インチ AMOLED (454×454ピクセル) |
| レンズ | サファイアクリスタル / Corning® Gorilla® Glass |
| ベゼル | ステンレススチール / チタン |
| ケースサイズ | 42mm, 47mm, 51mm |
| 重量 | 47mmモデル:78g(ステンレススチール)、70g(チタン)(バンド込み) |
| 防水性能 | 10 ATM (100m) |
| ストレージ | 32GB |
バッテリー持続時間
| モデル | スマートウォッチモード | GPSモード | 全衛星システム+マルチバンド |
|---|---|---|---|
| 42mm | 最大10日間(ジェスチャー) 6日間(常時表示) |
最大28時間(ジェスチャー) 20時間(常時表示) |
最大13時間(ジェスチャー) 10時間(常時表示) |
| 47mm | 最大16日間(ジェスチャー) 6日間(常時表示) |
最大42時間(ジェスチャー) 30時間(常時表示) |
最大20時間(ジェスチャー) 15時間(常時表示) |
| 51mm | 最大31日間(ジェスチャー) 11日間(常時表示) |
最大82時間(ジェスチャー) 58時間(常時表示) |
最大38時間(ジェスチャー) 30時間(常時表示) |
まとめ|用途に応じた最適な選択を

これまでの詳細な比較を通じて、3つのモデルがそれぞれ明確な強みを持っていることが明らかになりました。
価格見直しによって最も注目すべき変化は、Instinct 3 Tactical Dual Powerの機能に対する価格の妥当性が向上した点です。
| モデル | 魅力的な価格帯 | 価格見直し後の価値 |
|---|---|---|
| Instinct 3 Tactical Dual Power | 71,800円~ | 専門のタクティカル機能、無制限バッテリー、MIL-STD-810準拠という独自の強みに対し、最も魅力的な価格設定。タフネスと長期間の使用を求める方にとって、非常に賢明な選択肢となりました。 |
| Forerunner 570 | 89,800円 | AMOLEDディスプレイとランニング特化機能を両立しつつ、価格が抑えられています。ランナーの日常使いと本格的なトレーニングに最適なバランスを提供します。 |
| Epix Pro (Gen 2) | 104,800円~ | 最高のディスプレイ、地図、全機能を搭載した「究極のオールラウンダー」。価格はプレミアムですが、その多機能性と高級感は価格差に見合う価値を継続して提供しています。 |
| 日頃多くのガーミンウォッチを見ている中で感じるのは、epix Proは「様々なアウトドアアクティビティに本格的に取り組み、それぞれの活動で詳細なデータと地図を活用したい」という方に最適化されたモデルだということです。 |
一方、用途が明確に限定されている場合は、Instinct 3 TacticalやForerunner 570の方が価格見直しを経て、さらにコストパフォーマンスに優れた選択となるでしょう。
Epix Pro (Gen 2)は、ガーミンのマルチスポーツウォッチラインの頂点に位置するモデルです。美しいAMOLEDディスプレイ、詳細な地形図、高度なトレーニング指標、そして豊富なスポーツモードを備えています。
3つのモデルはそれぞれ明確な個性を持っています。
Epix Pro (Gen 2)を選ぶべき方
- ● 登山、トレイルランニング、スキーなど多様なアウトドアアクティビティに本格的に取り組む。
- ● 詳細な地図とナビゲーション機能が必要。
- ● 美しいAMOLEDディスプレイで地図やデータを確認したい。
- ● ヒルスコア、エンデュランススコアなどの高度な指標を活用したい。
- ● 最高峰の機能とプレミアムな質感を求める。
Instinct 3 Tactical (Solar)を選ぶべき方
- ● 極限環境でのアウトドアアクティビティに従事する。
- ● 軍事・法執行機関・救急隊員などの専門職。
- ● バッテリー持続時間を最優先する。
- ● 専門のタクティカル機能(ステルスモード、キルスイッチ)が必要。
- ● MIL-STD-810準拠の堅牢性を求める。
- ● ソーラー充電で充電頻度を減らしたい。
- ● コストパフォーマンスを重視。
Forerunner 570を選ぶべき方
- ● ランニングとトライアスロンが主なアクティビティ。
- ● 軽量なウォッチを好む。
- ● AMOLEDディスプレイを求めるが、詳細な地図機能は不要。
- ● Garmin Coachのトレーニングプランを活用したい。
- ● マイク・スピーカーで通話機能を使いたい。
日頃多くのガーミンウォッチを見ている中で感じるのは、epix Proは「様々なアウトドアアクティビティに本格的に取り組み、それぞれの活動で詳細なデータと地図を活用したい」という方に最適化されたモデルだということです。
一方、用途が明確に限定されている場合は、Instinct 3 TacticalやForerunner 570の方がコストパフォーマンスに優れた選択となるでしょう。
カタログ数値からだけでは分からない装着感やディスプレイの美しさ、操作性など、実物を手に取って確かめていただくのが一番確実です。GRACISでは、これらのモデルを実際にお試しいただけます。お客様のアクティビティスタイルや使用目的に合わせて、最適なモデルをご提案させていただきます。
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